グローブをご注文いただいて、作っていくときになによりも素材ありきなのですが。
当社の合成皮革は一般的な合皮とは根本的に違うので当然、自信をもってお奨めできるのですが、今日はその生地を縫い合わせる糸に焦点をあてて、もう少し掘り下げたいと思います。
その糸ですが、当社で使っている糸は数種類におよびます。
どんな種類があるのかといいますと、
まず普通の糸。
ピンとはったらまっすぐ丈夫で、細くて生地との馴染みがよいもの。縫製をやっておられる方にはスパン糸という名前で通じると思います。ちなみに当社ではスパン糸とテトロン糸のどちらも使います。
これはゴムをとりつけたり飾り縁をとりつけたり、つまり手のグリップに直接関係のない部分に使っています。
次に刺繍糸。
これはその名前の通りネーム刺繍をするために使います。
75d/2という通常より細い刺繍糸を使っていますが、文字によっては120d/2という少し太めの糸を使うこともあります。
細い糸ほど、糸と糸の間隔(ピッチ)を狭くできるので、難しい漢字を表現したり小さい文字をたくさん並べて書いたりするのに適しています。
最後に、グローブの指の部分を縫いつけるのに使う伸縮糸。
伸縮といってもほんの少しで、指を曲げ伸ばしする時に生地の伸縮を邪魔しないように
5%ほど伸びてくれます。(10センチの糸を引っ張ると10センチ5~6ミリ程度になります)
その分、まぁ、切れる心配はしていないのですが、太めの糸を選択しています。
これら、ひとくちに糸と言ってもたくさん種類がございます。
それぞれ、適材適所、というわけですね。
今日は糸について少し詳しくお話させていただきました。