道具を快適に長く使っていくためには、やはりメンテナンスは必要不可欠。
今回は特に革のグローブのメンテナンス方法をお話します。
革の手袋にお手入れは必要?
革のグローブは、その天然素材故の柔らかさや馴染みのよさ、フィーリングの良さなどに特徴がありたとえ高価であってもそこが人気の秘訣だと思います。
通常、革のバッグや革靴、レザージャケットのお手入れというと、革用のオイルを塗り込んだり補色をしたり、防水スプレーをしたりといろいろ手順があります。
これもいろんな考え方があるのでまた別に機会を設けてお話したいと思います。
革のゴルフグローブの場合、日ごろのメンテナンスはどうするのか。
革手袋に水濡れは厳禁
実は、革のゴルフグローブはほとんどメンテナンスができません。
というのも、革はとにかく水に弱いため、水洗いはお手入れどころか逆効果です。
長く革のグローブを使うためには、まずちゃんとサイズのあったグローブを選ぶこと。
脱ぎ着のたびに無理な力がかかるグローブは傷むのも早いです。
その他にできることといっても、
・固く絞ったタオルで表面をやさしく拭き取る
・使用後は指を伸ばした状態で陰干しをして汗や水分を乾かしておく
ぐらいしかできません。
それでも汚れや革の保湿が気になる方がいるでしょう。
今回のテーマはそういった方のためのメンテナンス方法です。
原則、現状維持かつ作業は必要最小限にとどめる
どうしても汗や汚れが気になる、道具のケアをしたいという方も作業は必要最小限に。
たとえば、そもそも雨の日に革のグローブは使わない、というのであれば防水スプレーをする意味はないでしょう。革用のオイルだからといって必要以上に塗るのもかえって逆効果です。
メンテナンスは素早く・無駄なく
メンテナンスはグローブを使った日のうちに。
作業内容としては洗浄→オイルアップという2ステップ。
素早く水洗い
まず、使用後すぐに汗や汚れがしみこまないうちに洗い流します。
できるだけ早いほうが望ましいので、プレーが終わったすぐその場で洗うのが良いでしょう。
18ホール目が終わった後、靴の泥を落としたらその横の水道で水洗いをする、ぐらいでちょうど良いかと思います。
革のグローブは水に弱いのであまり時間をかけず素早く洗い落してください。
基本的には石鹸は使いません。
石鹸を使うと汚れと一緒に革の油分も落ちてしまいます。
革から必要以上に油分を抜いてしまうと強度が落ち質感も悪くなります。
洗いすぎ厳禁、軽めの水洗いにとどめてください。
素早く乾燥
洗い終わったらまっすぐになるように指を伸ばして、タオルに挟んで水分を取り除きます。
グローブに水がついている時間をできるだけ短く。
とはいっても、乾燥機で強制乾燥させると革に負担がかかるため、水分を取ったら自然乾燥がベスト。
オイルアップも忘れずに
グローブが乾いたあとは、革の油分もなくなってカサカサしているので市販の保革オイルを塗り込みます。
雨の日にも使いたいのであれば、防水性能のあるオイルを選ぶとよいでしょう。
革製品専門店や東急ハンズの靴修理コーナーに置いてあります。
余談ですが個人的に愛用しているのはHoneyHillsのオイル。
防腐剤や添加物が無く、純粋な馬油と蜂蜜のみでできています。
靴もかばんもすべてこのオイルを使っています。
防水性能はありませんので、必要なら別途塗る必要があります。
オイルがグローブに染み込んで馴染んでいくと元のしっとりした羊革の質感に戻っていきます。
メンテナンスをする様子を見ているとオイルも塗りすぎの人が多いように思います。
感覚的には「もう少し塗ってあげたいな」という手前で止めると良いでしょう。
これでも革にとっては結構なダメージを受けていますので、可能であれば同じグローブをもう1枚用意し、メンテ後のグローブを少し休ませてあげてください。
2枚のグローブを交互に使うことで長く使っていただけます。
お手入れの簡単なゴルフグローブが主流
以上のように、革のゴルフグローブを手入れしながら使おうと思うと、けっこう手間がかかってしまうもの。
特にビギナーの方や、できるだけスマートにラウンドしたいゴルファーにとってはメンテナンスフリーな手袋のほうがありがたいでしょう。
今や、市販のゴルフグローブの半分以上は合成皮革の手袋です。
合成皮革の手袋はほとんどの場合、本革のグローブほどメンテナンスに気を使わなくてもいいようにできています。
洗濯機で簡単に洗えて、オイルアップの必要もなし
有川革嚢工業の特殊マイクロファイバー製のオーダーメイドグローブをぜひお試しください。